「豆乳を飲むと白髪が減る」そんな魅力的な噂を耳にして、白髪が気になり始めた私も、半信半疑ながら淡い期待を込めて豆乳生活を始めてみることにしました。髪が黒いのは、毛根にあるメラノサイトという色素細胞が、チロシンというアミノ酸を原料に、チロシナーゼという酵素の働きでメラニン色素を作り出しているからです。白髪は、このメラノサイトの働きが低下したり、数が減少したりすることで起こります。私が豆乳に期待したのは、まず豊富なタンパク質。髪の原料だけでなく、チロシンも補給できます。そして、メラニン生成に関わる銅などのミネラルも含まれています。さらに、大豆イソフラボンの抗酸化作用が、老化の原因となる活性酸素からメラノサイトを守ってくれるのではないか、と考えたのです。そんな仮説を胸に、毎日一杯の豆乳を飲み続けること半年。正直に結果を申し上げると、すでに生えている白髪が黒髪に戻る、という奇跡は起きませんでした。しかし、がっかりしたかというと、そうではありません。確かに、鏡で確認できる白髪の総本数は大きく変わっていません。でも、新しく生えてくる白髪のペースが、以前よりも緩やかになったように感じるのです。そして何より、髪全体にハリとツヤが出てきたことで、白髪一本一本の存在感が薄れ、全体として見た時に目立ちにくくなりました。豆乳は、白髪を消す魔法の薬ではありませんでした。しかし、髪と頭皮のコンディションを底上げし、老化の進行にささやかにブレーキをかけてくれる、頼れるサポーターのような存在だと、私は感じています。