僕が薄毛の恐怖に直面したのは、高校三年生の冬でした。受験のプレッシャーもあってか、お風呂に入るたびに排水溝が髪の毛で埋まり、洗面台の鏡に映る自分を見るのが怖くてたまらなくなりました。大学に入学しても、周りのキラキラした同級生たちと自分を比較しては「自分はもう終わりだ」と引きこもりがちになり、せっかくのキャンパスライフも台無しになりかけていました。しかし、十九歳の誕生日、このままではいけないと一念発起し、若年性薄毛を専門に扱うクリニックを訪ねることにしました。そこで先生から言われた「君はまだ若いから、今から始めれば必ず変えられる」という言葉に、暗闇の中に光が差したような気持ちになりました。それからの一年、僕は徹底した生活改善と、医師から処方された自分に合うケアを続けました。朝食をしっかり食べ、週に三回はジムに通って汗を流し、何より毎日決まった時間に寝ることを徹底しました。最初の半年はほとんど変化がなく、諦めそうになる夜もありましたが、七ヶ月目を過ぎた頃、散髪に行った時に美容師さんから「最近、髪の密度が上がった気がするね」と言われたのです。その瞬間の喜びは、言葉では言い表せないほどでした。今、二十歳になった僕は、自信を持って街を歩き、以前なら避けていたイベントにも積極的に参加しています。薄毛と向き合ったこの時間は、僕に「自分の力で現状を変えることができる」という大きな成功体験を与えてくれました。十代での若はげは確かに辛い経験ですが、それを乗り越えようとするプロセスは、僕を精神的に大きく成長させてくれました。もし今、十代で悩んでいる君がいるなら、諦める前に誰かを頼ってほしい。十九歳で始めた僕の決断が、人生をどれほど明るく変えてくれたか、それを君にも知ってほしいと心から願っています。