薄毛
-
冬に髪が薄くなる?その原因は血行不良かも
冬の朝、枕についた抜け毛の量に、ふと不安を覚えたことはありませんか。あるいは、ブラッシングの際にブラシに絡まる髪の毛が、夏や秋に比べて増えているように感じる。そんな「冬の薄毛」は、決して気のせいではなく、多くの人が経験する季節的な悩みの一つです。では、なぜ冬になると髪が薄くなったように感じてしまうのでしょうか。その最大の原因として考えられているのが、「寒さによる血行不良」です。私たちの髪の毛は、毛根にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことによって成長します。そして、その毛母細胞が活発に働くためには、血液によって運ばれてくる十分な栄養素と酸素が不可欠です。しかし、冬になって気温が低下すると、私たちの体は体温を逃さまいとして、血管を収縮させます。特に、体の末端にある頭皮の毛細血管は、この影響を受けやすく、血流が悪化しがちです。頭皮への血流が滞ると、髪の成長に必要な栄養が毛母細胞まで十分に届かなくなってしまいます。栄養不足に陥った髪の毛は、太く健康に育つことができず、細く弱々しい髪になったり、成長期が短くなって本来抜けるべき時期よりも早く抜け落ちてしまったりするのです。これが、冬に抜け毛が増え、髪全体が薄くなったように感じられるメカニズムです。つまり、冬の寒さが直接髪を抜けさせているわけではなく、寒さによって引き起こされる血行不良が、髪の健やかな成長サイクルを乱しているのです。この原因を理解することが、冬の薄毛対策への第一歩となります。不安に感じるだけでなく、なぜそうなるのかを知り、血行を促進するための適切なケアを始めることが、春に向けて豊かな髪を取り戻すための鍵となるでしょう。