体質?生まれつきこめかみが薄い場合

こめかみ部分の髪の毛が薄いと感じていても、必ずしもそれがAGA(男性型脱毛症)などの後天的な薄毛が原因とは限りません。中には、「生まれつき(先天的)こめかみ部分の毛が薄い、あるいは生えていない」という方もいらっしゃいます。これは、病気ではなく、その人の「体質」や「個性」として捉えるべきケースです。髪の毛の生え方や密度は、遺伝的な要因によって個人差が非常に大きい部分です。顔の形や目鼻立ちが人それぞれ違うように、髪の毛が生える範囲や毛穴の数も、生まれつき異なっています。特に、生え際のラインの形は様々で、こめかみ部分までしっかりと髪が生えている人もいれば、もともとこめかみ部分の生え際がやや後退しているように見える人、あるいはその部分の毛が細く産毛のようになっている人もいます。これは、毛根の分布が遺伝的にそのようになっているためであり、決して異常なことではありません。もし、子供の頃からずっとこめかみ部分の毛が薄いと感じており、年齢を重ねても特にその範囲が広がったり、他の部分の薄毛が進行したりしていないのであれば、それはAGAなど後天的な脱毛症ではなく、生まれつきの髪の生え方である可能性が高いでしょう。この場合、AGA治療薬(フィナステリドやミノキシジルなど)を使用しても、もともと毛根がない部分に髪を生やすことはできません。そのため、治療の対象とはならないことが一般的です。ただし、生まれつき薄いと感じていた部分が、年齢とともにAGAの影響を受けてさらに薄くなってきた、というケースも考えられます。その場合は、AGA治療によって進行を抑制したり、既存の細い毛を太く育てたりする効果は期待できます。自分のこめかみの薄さが、生まれつきのものなのか、それとも後天的に進行してきたものなのかを判断するのは難しい場合もあります。もし不安であれば、一度専門医(皮膚科やAGA専門クリニック)に相談し、マイクロスコープなどで頭皮の状態を診てもらうことで、正確な診断を受けることができます。生まれつきの体質であれば、それを理解した上で、髪型などで自然に見せる工夫を考えるのが良いでしょう。

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