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皮膚科での薄毛治療の効果はいつから?
皮膚科で薄毛治療を開始するにあたり、「効果はいつから実感できるのだろう?」と疑問に思う方は多いでしょう。薄毛治療は、風邪薬のようにすぐに効果が現れるものではなく、ある程度の期間継続することが必要です。効果が現れるまでの期間は、薄毛の種類や進行度合い、選択した治療法、そして個人差によって大きく異なりますが、一般的には数ヶ月単位での根気強い治療が必要となります。例えば、男性型脱毛症(AGA)の治療でよく用いられる内服薬(フィナステリドやデュタステリド)の場合、薄毛の進行を抑える効果は比較的早期に現れることがありますが、目に見えて発毛を実感できるようになるまでには、通常6ヶ月から1年程度かかるとされています。これは、ヘアサイクルが関係しているためです。薬によって休止期に入っている毛根や退行期に移行しようとしている毛根が再び成長期に戻り、新しい髪が成長するまでには時間がかかるためです。同様に、ミノキシジル外用薬を使用した場合も、血行促進や毛母細胞の活性化による発毛効果を実感できるようになるまでには、通常4ヶ月から6ヶ月以上の継続的な使用が必要とされます。治療開始後、初期脱毛といって一時的に抜け毛が増える現象が見られることがありますが、これは薬が効き始めているサインである場合もあり、通常は数週間から数ヶ月で落ち着きます。この初期脱毛を見て不安になり、治療を中断してしまう人もいますが、効果が現れる前の段階である可能性が高いため、医師の指示に従って継続することが重要です。メソセラピーや自己血小板注入療法(PRP療法)などの局所治療の場合も、複数回の施術を重ねることで徐々に効果を実感していくことが一般的です。これらの治療も、一度や二度で劇的な変化が見られるわけではなく、数ヶ月にわたる治療計画に基づいて行われます。また、円形脱毛症のように自己免疫疾患が原因の場合や、脂漏性皮膚炎など頭皮の炎症に伴う薄毛の場合は、それぞれの疾患に対する治療を行うことで、比較的早期に改善が見られることもあります。しかし、これも原因や症状の重さによって異なり、数ヶ月以上の治療が必要となる場合も少なくありません。重要なことは、薄毛治療は継続が力であるということです。